スワンルワン区にあるワット・マハーブット(วัดมหาบุศย์)は、タイで知らない人はいないであろうとても有名な寺院です。
1762年頃のアユタヤ王朝から存在する古い寺院という事もあるのですが、プラカノンのメーナークという民話の舞台という事が主な理由です。後述しますが、このメーナークという話が映画、ドラマ、ラジオ、舞台等、数多くのメディアで紹介されています。なので、ワット・メーナークプラカノン (วัดแม่นากพระโขนง)と呼ばれることもあるようです。
僕も少し前に、タイで歴代興行収入1位を記録した大ヒット映画、愛しのゴースト(พี่มาก..พระโขนง)を見てから、この寺院に行きたくて行きてくて仕方がありませんでした。ぜひ参拝前に見ることをオススメします!
今回は、ワット・マハーブット(วัดมหาบุศย์)をご紹介します!
目次
民話プラカノンのメーナーク
参拝前にメーナーク(メーという名前のお母さん)のお話を少し。※諸説あり。
舞台はチャクリー王朝ラーマ4世の治世(1850年頃)の話。
村長の娘ナークと庭師のマークは恋仲になるが、それを知った村長は2人を引き離そうとします。2人は駆け落ちして結婚。程なくしてナークは妊娠します。しかし、時を同じくマークは徴兵され、村を出なければなりませんでした。
その間にナークは産気づきますが、難産で村人の助産もむなしく、お腹の子供共々亡くなってしまいます。
マークが兵役を終了して家に帰ると、ナークは子供を抱いて何事もなかったかのように家で仕事をしています。村人たちはナークが幽霊であることをマークに伝えますが、信用してもらえません。
ある日マークは、ナークが落とした杵を拾おうと腕を尋常ではない長さに伸ばした場面に出くわします。マークは怖くなりワット・マハーブットへ駆け込み僧侶へ助けを求めます。しかし、僧侶はお経を唱える事に精一杯で、凶暴化したナークは周りの人を手当たり次第呪い殺していきます。
その時、どこからともなく霊感の強い僧侶が現れ、ナークを退治しました。骨は骨壷に納められ、運河へと流されました。
ナークは幽霊にまでなって夫のマークを想い、彼の留守を待ち続けたという感動のお話。
ただ、この話には続きがあるようで、ある日、桃太郎よろしく老夫婦が川から骨壺を拾ってナークを解放してしまいます。実在するソムデットプラプッタージャーン師(สมเด็จพระพุฒาจารย์)という魔力を持っているとされた超有名な僧侶が再び封印。仏舎利に魂を封印した後、王室に預けたのだとか。
ちなみに、スワンルワン区なのに何故プラカノンかというと、昔はこの地域周辺を含めてプラカノンと呼んでいたからだそうです。
ヤーナークを参拝
メーナークと呼ばれていますが、ナークさんを参拝できる場所にはヤーナーク(ย่านาค)と看板が出ています。因みに、ヤーは祖母くらいの年齢の方を言うそうです。
参拝方法と注意点
入り口を入って左側のスペースでお供え物を購入。ドレスやオモチャは少々高価ですが、これらをタンブンする方々が非常に多くいます。
特にこだわりがなければ一番無難な20バーツの参拝セットを。普段寺院のロウソクは3本ですが、彼女は神ではないので2本みたいです。
余談ですが、日本でお香を1本焚こうとしたら、幽霊が来るから良くないって言っていたタイ人がいました。結局3本焚いたのですが、1Kの家で3本も一気に焚いたので煙くて仕方がなかった記憶がふと蘇りました。笑
着火する場所はすぐ横にあります。
火をつけたロウソクが結構立てづらいので要注意。ロウを垂らしてその上にロウソクを置いて固めるのですが、これが結構難しいです。
ロウソクを立てたら線香を焚いてお祈りします。
線香を立てて、上部にある棒にお花をかけます。参拝客が多いので、慌てずゆっくりと。
裏手に周り、この像の手に金箔を貼り付けてお祈りします。大体列になって並んでいます。
金箔は顔ではなく手に貼り付けること。
仏像に油を注いではいけない。
仏像に水や香水をつけてはいけない。
多分誤訳ですよね。油ってなんでしょう。整髪料やワックスでしょうか?
ラッキーナンバーを引こう
仏像近くにある白い壺。この中に番号が書かれたボールが入っています。目をつぶって引き当てた番号で宝くじを買うと良いんだとか。もちろん僕もこの番号を信じて購入しました!きっと、当たる、はず。笑
これ以外にも、断面をさするとラッキーナンバーが思いうかぶという木があるそうなのですが、探し当てられなかったです。中々強力そうですね!
近くの川でタンブン
民話にも出てくる、退治したナークを流した川でしょうか。すぐ近くに魚や魚の餌、カエルなどが販売されています。これらを川に放すことでご利益があるんだとか。
ここでタンブンする参拝客も結構多くいました。興味があればぜひ!
ワット・マハーブットを参拝
敷地内は結構広くて見どころ満載。寺院としても素敵な参拝場所が多いです。
ウボーソット
こちらがウボーソット。工事中だったので中には入れませんでした。
老朽化が激しい感じには見えないです。屋根の補強でしょうか。
むしろ新しくすら感じます。もう改修終了しているっぽいですね!
ウィハーン
ウィハーンは解放されていました。こちらも改修したばかりなのか、かなり新しいです。
ウィハーンの中。やはり新しいですね。
仏像も新しいので輝いています。
目の前のこちらで参拝セットを入手できます。
参拝セット。
多くの仏像
ウィハーンなのか不確かですが、仏像が多く並ぶエリアがありました。
入り口右側で参拝セットを購入できます。
とにかく沢山の仏像があります。多くの参拝者がいました。
変わった仏像が多い気がします。色々なご利益がありそうですね。
屋台、カフェ、占い、床屋もあった
ヤーナークの近くには屋台が多く並んでいます。
入り口近くにはカフェもあります。
なぜか結構な数の占いの館が並んでいます。ちょっと気になりますね。
そして、写真右!!よく見ると散髪していました。なんでもありますねー。笑
メーナークプラカノンから生まれた作品
メーナークプラカノンを題材にした作品。全部は多すぎて載せきれないので、少しだけ紹介します!
愛しのゴースト(พี่มาก..พระโขนง )
当時大ヒットしていたアナと雪の女王を押さえ、タイ国内での興行収入1位を記録。2013年の作品です。
幽霊のお話ですが、ホラーではなくコメディ。とても笑えます。ただ、コメディかと高をくくっていたら、不覚にも感動して泣きました。
タイの映画を見た事ない方でも楽しめる作品だと思うのでオススメ!!僕はこの作品を見てからタイの映画を見るようになりました。
ナンナーク(นางนาก)
タイタニックを抜いたタイ映画史上No.1のラブストーリー。1999年の作品です。
映像が美しく、演者の表現力がとにかく凄いです。気づいたら引き込まれていて、純粋に映画として面白い作品です。要所に出てくるタイの自然豊かな描写が素敵なので、見ていてタイに行きたくなります。
こちらも泣きました。
祟り蛇ナーク(พี่นาค)
タイでNo.1ヒットを記録した最新ホラー・コメディー。2019年の作品です。
出家したイケメン+Wオネエの3人組を襲う恐怖と笑撃! ?
まだ観てないのですが、おそらく内容はメーナークとは関係ない普通のコメディのような気が。笑
ワット・マハーブットへの行き方
BTSオンヌット駅から1.5km。徒歩20分程度なので歩けなくもないですが、バイタクやタクシーが楽です。
施設情報
名称 | ワット・マハーブット Wat Mahabut วัดมหาบุศย์ |
---|---|
住所 | On Nut 7 Alley, Suan Luang, Bangkok |
地図 | Google Maps |
参拝料 | 無料 |
とにかく参拝客が多く活気のある寺院でした。バンコクの中心地からそこまで離れていないので、行きやすいのも嬉しいですね。
もしメーナークを知らないのであれば、ぜひ一度映画などを見てみてください!きっとワット・マハーブットへ行きたくなるはず!笑
以上、最後まで読んでいただき、ありがとうございましたー!